ー 東証の市場区分再編は、上場企業の経営方針や事業内容、ガバナンスにも影響を与え、株価が影響を受ける銘柄もあることがわかりました。
下中さん:今回ご紹介したのはあくまで市場区分再編における株式投資の一つの着目点です。
株式投資の基本を軸に、総合的に判断してみてくださいね。
また、今回の再編に限らず、
「個別株を探すのは大変!」と思う方は投資信託での運用で十分です。市場区分の再編にあたって、新設される株価指数も多数あります。新しく組成される株価指数と連動する投資信託の購入を検討してみても良いかもしれません。
ー 最後に、よるかぶラボの読者の皆様へメッセージをお願いいたします。
下中さん:
この市場区分変更には様々な意見がありますが、投資家のためにわかりやすく改善されること、そして上場企業の企業努力を促すことが目的なので、前向きなものだと受け取ってよいでしょう。
最上位のプライム市場ではなく、スタンダード市場を選択したことで株価が下落した企業もありますが、身の丈の合った市場で健全に企業努力を積み重ねていくことは企業のあるべき姿でもあります。そのため、
“プライム落ち=悪い企業”というわけでは決してありません。スタンダード市場やグロース市場に移行する企業のなかにも、良い企業はたくさんあるので、ぜひ自分で発掘する気持ちで株式投資の経験値を積んでほしいですね。
投資は楽しくなければ続かないものです。ぜひ、わかりやすくなった新市場区分をポジティブに受け止めて、面白い企業やこれから成長しそうな企業を探すきっかけにしていただけたら嬉しいです。
本記事に掲載されている全ての情報は、2022年3月11日時点の情報に基づきます。
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